虫歯のメカニズム
第1の因子
第1の因子は、ミュータンス菌を中心とした細菌が、歯の表面に住み着いていることです。
歯の表面で作られる乳酸などが、歯を溶かすようになります。
第2の因子
第2の因子は、歯が弱いことです。
現在、虫歯になりにくい丈夫な歯にしようということでフッ素が使われています。欧米では、フッ素を水道水に入れることによって、一時期に比べ、虫歯を大幅に減少させることに成功しています。私は、日本でも水道水にフッ素を加えることが必要であると考えています。
第3の因子
第3の因子は、砂糖などの糖分を取ることです。
砂糖などはデンタルプラーク細菌によって乳酸などに変わっていき、その酸が歯を溶かしはじめるわけです。
また、ミュータンス菌などは、歯に頑固にへばり付くために、砂糖から糊状のものを作ります。さらに、自分たちの体の中に糖分を蓄えて、寝ている間も蓄えた糖から乳酸を作り続けます。
第4の因子
第4の因子は、第1から第3の因子が一定時間以上続くことです。
したがって、砂糖の入ったキャンディーなどをしょっちゅう口の中に入れることや、糖分が残っているのに歯磨きもしないで寝てしまうことなどは、虫歯を作ることになってしまいます。虫歯は、歯の溝や、歯と歯が接触していてデンタルプラークの取り除きにくいところから始まります。ほんの少し白くなったりしたごく初期の虫歯は、削ること無しに治すことができるようになってきました。虫歯も他の全ての病気と同様に、早期発見・早期治療が大切です。